10月は「乳がん啓発月間」です

乳がんは女性の9人に1人がかかり、女性では最も多いがんとなっています。
しかし一方で、早期に発見できれば助かる確率が高いのです。ステージ0~1の5年生存率は今や100%に近づいています。逆に、ステージ4では40%に届かず、進行してからではやはり厳しいものがあります。
乳がんの主症状は「硬いしこりを触れる」ですが、特に初期はしこりを感じない場合も少なからずあります。そのため症状がなくても、2年に1回は検診を受けることをお勧めしております。

乳がん検診には、マンモグラフィとエコー(乳腺エコー)があります。
マンモグラフィは、しこりの影が人によっては写りにくい場合がある(高濃度乳房)反面、がんを疑う他の所見(細かい石灰化、あるいは引きつれ像=構築の乱れ)が写りやすいという特徴があります。エコーはその逆で、しこりの影が分かりやすい反面、石灰化や引きつれ像はやや分かりにくい面があります。
両者を上手に使い分けることで、乳がんを早期発見できる可能性が高くなります。

40歳以上の方(妊娠中・授乳中以外)は国からの通達により、2年に1回のマンモグラフィ検診が推奨されていますので、ぜひ受けるようにされてください。40歳未満の方や授乳中の方は、乳腺組織が発達して高濃度乳房になっている可能性が高いため、エコーをお勧めしております。
妊娠中の方についてですが、マンモグラフィの放射線量は微量ですので、仮に受けたとしても胎児への影響はまず心配ないと考えられます。しかしマンモグラフィは乳房を強く圧迫しますので、その刺激によって子宮収縮が起こり、流産・早産を誘発するおそれがあります。そのため、妊娠中の方にはエコーをお勧めしております。

検診については当健診センターでも相談に乗っておりますので、乳がん検診を検討されている方はぜひ一度ご相談ください。

戸畑共立病院 健診センター

戸畑共立病院健診センター 女性検診について
https://www.kyoaikai.com/tobata/special/redic/


この記事は、広報誌「Tsunagaru vol.85 秋号」にも掲載しています。
ぜひご覧ください。
(画像をクリックすると、広報誌一覧にジャンプします)