フットケアが大切な理由

足には、立つ・歩く機能があり、からだのバランスを支える重要な役割があります。
足に何らかのトラブルがあると、バランスが崩れて転びやすくなったり、歩きにくさから外出できなくなったりするため、足の異変に気づいたら早めに対処し、歩く機能を維持することが大切です。

足のトラブルのはじまり

足のトラブルが起きる原因は、痛みやしびれ、爪や骨の変形、皮膚の異常、むくみなど多岐にわたりますが、全身の影響を受けることがあるため注意が必要です。

特に糖尿病などの生活習慣病があると末梢神経障害によって痛みを感じにくいために、些細な傷が原因で細菌感染から足壊疽を起こすことがあります。
タコやウオノメ、爪の肥厚や変形、爪水虫、踵の亀裂などは足の傷の原因となるため、普段から足を観察しケアを行うことが大切です。

また、動脈硬化により全身の血管が狭くなると、足が冷えたり歩くと痛みを生じたりします。足の血流障害が進行すると壊死に陥り、最悪の場合は足を切断することになるため、足の症状があれば早めに専門医への受診が必要です。

自分でもできるフットケア

まずは異常に気付くことが大切です。毎日、自分の足をよく観察してみてください。

爪は伸びていませんか?
踵はひび割れしていませんか?
たこやウオノメはありませんか?

皮膚に乾燥があるとかゆみや亀裂(キズ)を起こしやすくなります。
毎日、足の指まできれいに洗い、入浴後は保湿剤を塗るように心がけましょう。

最近はコロナ禍の外出自粛に伴って活動量が低下し、足のむくみに悩んでいる方を多く見かけます。
足は『第二の心臓』と呼ばれ、足を動かすことで血流の促進と足の筋力維持に効果があるため、自宅でできる運動やマッサージに取り組むことをお勧めします。

足の異変に気づいたら

当院には足の外来がございます。
足の症状をきっかけに、整形外科的疾患、血管疾患、糖尿病や心臓病、腎臓病の可能性がないか、症状に応じて必要な診療科におつなぎします。
腫れ、しびれ、むくみ、痛み、変色に気づいたら、まずはかかりつけ医に相談してみましょう。

お気軽にご相談ください

外来にフットケア専門の看護師が常駐しています。足病のリスクが高い糖尿病患者さまに、爪切りや角質ケアなどのフットケアを行い、足病の予防に努めています。
自分で爪が切れない、爪が厚い、巻き爪がある、足にタコやウオノメがある、痛みで歩きづらいなどの足の困りごとがあれば、外来の看護師にご相談ください。受診の相談や、ケア方法の指導などにも対応いたします。
私たちは、患者さまが自分の足で歩く状態を維持でき、いつまでも健康な生活が送れるように、患者さまやご家族、地域の皆様と共に考え、支援させて頂きたいと考えています。