医療機器管理業務とは

 院内の医療機器の保守管理・点検・操作、安全管理、医療機器に関する講習会などを行う業務です。医療機器の購入から廃棄まで全てに携わり、院内の医療機器を安全且つ効率の良い運用を目指しています。点検業務においては、使用前、使用中、使用後点検を実施しています。
医療機器に関する教育活動としては、院内講習会を新人、中途採用者、部署対象別に区分し定期的に開催しています。臨床工学技士の活動により、医療機器に関する安全文化の醸成に繋がることを目標とし日々活動しています。

戸畑共立病院における医療機器管理の特色

当院は1998年に医療機器管理業務を開始し、今年で22年目を迎えます。医療機器管理チームは、現場に密着した業務を目指しています。点検業務においては、使用前、使用中点検、日常点検、定期点検、返却時点検を実施しています。日常点検は、チーム医療の一環として連日、医療機器使用患者のもとに出向き、1台1台確認しています。また、使用状況を把握したうえでトラブル対応を心掛け、現場からの依頼は、迅速に対応することで病院全体から信頼できる業務を目指しています。定期点検においては、保守管理計画に基づき、日常点検より詳細な点検やバッテリなどの定期交換部品の交換を実施しており、安全な医療機器が提供できるよう取り組んでいます。
現場教育にも力を入れており、定期的に現場看護師などに医療機器の研修を行い、安全な医療機器の使用方法の習得に取り組んでおります。

集中治療領域の血液浄化療法について

臨床工学技士は、重症患者の腎補助療療法として持続的血液濾過透析(CRRT)をはじめとして、急性期治療の中で施行されるすべての血液浄化法に対応しています。当院では、主に急性腎不全、敗血症性ショック、急性肝不全、薬物中毒、自己免疫疾患の急性増悪などの疾患や病態を対象とし、治療補助を行っています。

チーム医療

 医療機器管理は、現場に赴いて業務を行う機会が多い為、様々なチームを牽引しています。当院においては、特に医療安全管理委員会の救急対応・RST・MACTから構成されるRRS推進チームと密接に連携し活動を行っています。
人工呼吸管理に関しては、RST(呼吸サポートチーム)と連携し、人工呼吸器装着患者を対象にアセスメントの実施、安全使用の確認、スタッフ教育を行っています。アセスメントに関しては、記録の充実を図り、状態の変わりゆく患者様に対して情報の収集と提供を心がけています。安全使用のラウンドを毎日実施し、安全且つ適切に使用して頂くため、現場看護師と連携し、最適な治療環境の提供に日々努めています。
生体情報モニタ装置の管理においてはMACT(モニタアラームコントロールチーム)と連携し、病棟におけるモニタアラームの無駄鳴り防止をはじめ、アラームの適正使用に向けた活動に取り組んでいます。
急変時や急変前の徴候を発見した際は、救急対応チームと連携し、急変対応や、機器の手配及び操作を行っており、救命率向上や、急変率低下に向けた取り組みを行っています。