整形外科 週間診察予定表

整形外科・午前

       
月曜 火曜 水曜 木曜 金曜 土曜
整形外科田原 尚直
下河邉 久雄
松永 慶

中村 英一郎
(1/3/5週)

西村 春来
(2/4週)
立花 悠
濱田 賢治
大友 一
樋髙 由久
清水 建詞
(再来のみ)
田原 健太郎
(1週)
柿添 瑞貴
長尾 俊二郎

(2週)
立花 悠
沼田 有生

(3週)
柿添 瑞貴
長尾 俊二郎

(4週)
立花 悠
沼田 有生

(5週)
柿添 瑞貴
長尾 俊二郎

令和6年10月1日より

整形外科・午後

       
月曜 火曜 水曜 木曜 金曜 土曜
整形外科田原 尚直
【完全予約制】
濱田 賢治
(膝 外来)
【予約制】
清水 建詞
【完全予約制】

令和5年4月6日より

整形外科・午前

整形外科
田原 尚直 下河邉 久雄
松永 慶 中村 英一郎 (1/3/5週) 西村 春来 (2/4週)
立花 悠 濱田 賢治
大友 一 樋髙 由久
清水 建詞 (再来のみ) 田原 健太郎
(1週) 柿添 瑞貴 長尾 俊二郎 (2週) 立花 悠 沼田 有生 (3週) 柿添 瑞貴 長尾 俊二郎 (4週) 立花 悠 沼田 有生 (5週) 柿添 瑞貴 長尾 俊二郎

令和6年10月1日より

整形外科・午後

整形外科
田原 尚直 【完全予約制】
-
濱田 賢治 (膝 外来) 【予約制】
-
清水 建詞 【完全予約制】
-

令和5年4月6日より

受付・診察時間

○月曜日~金曜日
診療受付時間 午前:8時00分~11時30分まで/午後:12時00分~16時30分まで
診察時間   午前:9時00分~12時30分まで/午後:14時00分~17時00分まで
※午後は特殊外来のみです。

○土曜日
診療受付時間 午前:8時00分~11時30分まで
診察時間   午前:9時00分~12時30分まで
救急患者の方については随時受け付けております。この予定表は、都合により変更することがあります。
お問い合わせ先 外来直通:(093)871-5496

整形外科 肩・膝関節センター

肩関節の治療

『凍結肩』を外来で治す

肩が痛いけど、五十肩だろうしそのうち治るだろう、
と治療を行わずに次第に肩が上がらなくなった。
そんなお話しをしばしば耳にします。
これ、実を言うと関節内で組織が炎症を起こし、周囲の軟部組織が厚く硬くなって動かなくなったからです。何ヶ月経っても、動かず仕事や趣味に支障がでていませんか?このように凝り固まって動かない肩を『凍結肩』と呼びます。

当院では先ず、肩関節内部、周囲に器質的な障害がないかエコーやMRIを併用して診察を行います。
腱板断裂や、変形性肩関節症など器質的な障害がない場合、リハビリを行って頂きます。だいたい2〜3ヶ月が目安です。
頑張ってリハビリしても、手が上がらない、開かない、後ろに手が回せないなどの症状が続き、生活に支障が出ているときに、患者さんの希望にて、授動術を行います。

以前の授動術は、入院して全身麻酔をかけ徒手的か、関節鏡を用いて行っていました。入院が必要なこと、全身麻酔をかけ身体に負担が掛かることを解消するため、当院ではエコーを用いて頸椎からでている神経根をブロックし、約1時間程度、外来で行う授動術を行っています。

当日は車の運転を控えて頂きます(神経根をブロックすると手が一時的に使えなくなるため)。
診察後、エコーを用いて神経根をブロックします。
授動術を行うと、関節を剥ぐ裂隙音を伴いながら、可動域を獲得していきます。
施行後の痛みが強かったため、最後に関節内ブロックを施行して終了です。
約1時間。
状態に問題が無いことを確認し、帰宅して頂きます。
翌日から集中的にリハビリを行います。

すぐに結果はでませんが、2-3ヶ月動きの変化を感じられます。

但し、以下の方は対象外となります。
・当該お薬にアレルギーのある方
・呼吸器症状がある方(片側の横隔膜の動きが悪くなる可能性がある)
・リハビリの期間が取れない方

腱板断裂の治療方針

当院での腱板断裂に対する治療方針です

(1)保存療法

障害の主体を身体所見にて大きく2つに分類します。

『痛み』が主体の場合

炎症の起こっている部位を同定し、ステロイドやヒアルロン酸による局所注射、関節内注射を行い炎症の沈静化をはかります。
肩甲上腕関節炎、肩峰下滑液包炎、上腕二頭筋長頭腱炎など

『機能障害』が主体の場合

肩関節の障害なのか、その他の因子(頸椎や胸郭の動き、姿勢、周囲筋の緊張等)の関与があるのかを検討します。動作による評価を行い、問題点を絞り、理学療法、物理療法などを選択的に集中し施行します。緊張が強い部分へは筋膜リリースなども行います。

2〜3ヶ月、通院しながら保存療法を行って頂き、日常生活、仕事での状態を評価していきます。保存治療に抵抗性を示し、腱板断裂が病状の主因のとき、手術加療を選択します。その際、患者の社会的背景を考慮します。

(2)手術
一次修復術

腱板を無理のない緊張で、おおよそもとの位置に戻し、固定します。概ね、関節鏡による低侵襲手技で可能になっています。1cm程度の皮膚切開を5カ所程度行い、スーチャーアンカーという固定材料を使います。これは生体に吸収される素材を用いており、抜去の必要性はありません。

筋腱移行術

腱板の損傷が強く、一次修復が不可能なときは、残存組織や健常組織を切り離し、損傷部分に移行し代用します。

人工物による置換

上腕骨骨頭、関節窩の変形、関節症変化が起こっているときは、人工骨頭置換術、人工関節置換術を行います。

手術後の経過

外固定を症例に合わせ2〜8週間行い、肩の安静を計ります。
入院は患者さんの社会的な状況を踏まえ決定します。早ければ2週間ですが、リハビリをしっかり行う場合は転院して頂き(戸畑リハビリテーション病院が多い)、2ヶ月程度入院リハビリを行います。

当院の治療指針

  • 出来るだけ保存治療で改善出来ように進める。
  • 腱板断裂自体は修復される事が難しく、経年的に断裂部分は拡大していく傾向が強いことは考慮する。
  • 患者の社会的背景(仕事、自宅での役割)や本人の要望を踏まえ、オーダーメイドでの治療を行う。
  • 手術後のリハビリをしっかり行う。

以上を念頭に、日々治療を行っています。

肩の痛み 腱板断裂

腱板とは

腱板は肩関節を安定化させる筋肉群の腱部分です。この筋肉は肩甲骨から生じ、上腕骨の頭の部分(骨頭)を覆うように付着し、骨頭を関節面に引きつけ、安定させます。

腱板断裂とは

腱の変性は40歳ぐらいから始まり、これに関節の屋根の部分(肩峰)と擦れたり挟まったり(インピンジメント)、転倒して直接打撲したりして断裂が生じます。
一度断裂すると、縮小する事は希で、時間が経時的に断裂部が拡大する傾向にあります。

(高齢者と慢性運動器痛から引用)

完全断裂の発生頻度を下図に示します。50歳未満の発生は0%ですが、50歳以降は経年的に増加し、80歳以降は3人に1人の割合で完全断裂が発生しています。

(皆川洋至,他:腱板断裂肩の疫学 日整会誌2006;80:S217)

症状

小さい断裂の場合は動作時(手を上げる、後ろに手を回す等)に痛みを感じ、夜間痛も出現、睡眠障害を招く事があります。時間が経つと、断裂部が大きくなり、筋力低下、可動域の障害へ進展していきます。
但し、腱板断裂=症状とは必ずしも言えず、症状が無い無症候性腱板断裂も存在します。

(皆川洋至,他:腱板断裂肩の疫学 日整会誌2006;80:S217)

診断

臨床症状・所見と画像検査(X線、エコー、MRI等)を踏まえ行います。

X線検査

MRI検査

治療

外傷性の断裂では、症状・機能障害を伴う場合には手術を勧めています。明らかな外傷がない場合は、保存治療を3ヶ月程度行います。症状の改善がなく、日常生活に支障が出るようなら、手術を行うことを検討します。手術については別項を参照して下さい。

文責:古子 剛

膝関節の治療

前十字靱帯損傷の記事をご覧頂いた方へ われわれのコンセプト

再建靭帯の再断裂 15%
その中で再再建後の運動復帰  20%

Wiggins AJ. Am J Sports Med. 2016

これは前十字靱帯が断裂した患者に、靱帯再建術を施行し、再断裂してしまう確率が15%、その再々断裂した患者にもう一度再建術を施行しても運動に復帰出来るのはたった、20%だという報告です。

話は変わりますが、この前十字靱帯損傷を起こす原因は2つあります。

接触型:ラグビー、バスケットなど対人とコンタクトすることによる
非接触型:着地、切り返しなど自分の動きの中で起こる

さて、どちらが多いと思いますか。

我々の施設でも77%とほぼ同率であり、非接触型の損傷が多いです。
接触型は相手と衝突したりして、他人の影響を受けますが、非接触型損傷の場合は、自分の身体の特性、使い方が影響してきます。

この中で、我々メディカルがコントロール出来るものは姿勢の制御に介入することです。
各種評価法、介入手段を用い、治療された方が再断裂しないことを目指し、チームとして治療しています。

膝シリーズ 膝前十字靱帯損傷

ACL: anterior cruciate ligament

【発症】

膝前十字靱帯損傷は、サッカーやラグビーなどのコンタクトスポーツにおいて、相手との接触で膝を捻ったり、バレーボールの着地やバスケットボールの急な方向転換などで膝に過度の負担が掛かったときに生じます。受傷後は痛みのため歩行困難になり、出血により膝が腫れてきます。

【症状と経過】

膝の安定性に欠かせないACLが損傷されると、“膝がずれる”、“膝が抜ける”などの不安定感が出現し、日常生活やスポーツに支障を来します。これを放置した場合、膝の中の半月板や軟骨を損傷し、痛みや引っ掛かりの原因となります。将来的には変形性膝関節症へすすむ事が危惧されます。

ただし全例がこの経過をたどる訳ではなく、日常生活や仕事、スポーツでそれほど膝に負担が掛からない方は、膝の機能が温存され、日常生活を支障なく過ごされる方もおられます。

【治療】

治療の最大の目的は、“膝くずれ”のない安定した膝を日常生活やスポーツの場面で獲得し、再損傷しない状態を作ることです。
不全断裂で膝安定性が残っている時は、保存治療となります。
完全断裂で不安定性が認められるときは、生活レベルを考慮し手術をお薦めします。

  • 手術時期
    緊急手術の必要性はなく、お仕事や学校の予定をみて手術時期を決めます。但し、膝を捻るような動作を避けて生活して頂かなければなりません。
  • 手術方法
    膝下に1cm程度の傷を2〜3カ所。その他に、移植腱の採取、固定に必要な傷が出来ますが、関節鏡を用いての小侵襲の手術を行います。
  • 移植腱について
    現在の主流は膝の屈筋腱を用いるか、膝蓋腱を用いるかとなっています。
    スポーツ復帰に関しては差が無いと言われていますが、各々の利点、欠点と患者さんの状態を考慮し決定しております。

  • 移植腱の固定
    下図は移植後のX線です。上下に金属のボタンと小さなプレートで固定します。
    1年を過ぎ、運動や生活に問題なく復帰し腱が生着したことを確認できれば、金属を抜去出来ます。

【術後経過】

手術後の膝の腫れが落ち着いたのを確認しACL損傷用の装具を付けて頂きます。
リハビリテーションは6期に分け、身体の安定感、使い方を評価し進めて行きます。
大まかな時期を示しますが、個人によりかなり差があります。

術直後〜:創部の保護
腫脹軽快後〜:筋力訓練
術後3ヶ月〜:ジョギング
術後4ヶ月〜:動きを交え安定化
術後6ヶ月〜:競技特性訓練
術後8ヶ月:競技復帰

文責:古子 剛

膝専門外来

朝起きて一歩目に膝の痛みを感じたり、階段を降りている時に膝の痛みを感じた経験をお持ちのかたはいませんか?

中高年の膝痛の現状

内側型の変形

内側型の変形

  • 患者数約1000万人(潜在的な患者数は約3000万人)
  • 男女比は1:4で女性に多い
  • 日本人のほとんどは内側型内側型 90%  外側型 10%症状は何年もかけて良くなったり、悪くなったりを繰り返しながら進行していきます。

中高年の膝痛の原因

日本整形外科学会ホームページより

日本整形外科学会ホームページより

  • 関節軟骨の老化
  • 肥満や遺伝子
  • 事故や外傷(骨折、靱帯や半月板損傷)による後遺症
    加齢によるものでは、関節軟骨が年齢とともに弾力性を失い、遣いすぎによりすり減り、関節が変形します。

中高年の膝痛の特徴

初期
  • 立ち上がりの痛み
  • 歩き始めの痛み
  • 膝に引っかかりを感じる
    動作の開始時のみに痛み、休めば痛みがとれる状態。
中期
  • 歩行時に痛む
  • 階段昇降時に痛む
  • 正座の時に痛む
  • 水が溜まる
    歩行時、正座、階段の昇降時に膝に痛みを感じる又は困難である状態。
末期
  • 膝が伸びない
  • 歩行が困難
  • 正座が困難
    膝の変形が目立ち、膝がピンと伸びず、歩行が困難で日常生活が不自由な状態。

診断

問診や診察、レントゲン検査、必要に応じてMRI検査などを行います。

レントゲン
正常膝

正常膝

変形膝

変形膝

治療

まずは保存治療(リハビリテーションや装具療法、ヒアルロン酸の関節内注射など)を行い、改善のない場合は手術治療を考慮します。
半月板の症状が主で関節変形が軽度の場合は関節鏡手術のみ行う場合もありますが、変形が進行している場合は骨切り術を追加することもあります。また、さらに変形が進行している場合には人工関節手術を選択致します。

中高年の膝痛は我慢せずに病院へ

放置すれば症状は進行します。
中高年になると膝に痛みを覚える方が増えます。「年のせいだから」と我慢したり、あきらめて放置してしまうと、痛みがますます悪化し、歩かなくなることで身体機能が低下していきます。
また、膝の痛みといっても、その原因は人それぞれです。膝の安定性を保つ半月板や軟骨が損傷しているケースも多く、まずは病院にかかり、検査を受け原因を調べることが大切です。専門医による正しい治療を受ければ、ほとんどの方の痛みは軽減されます。趣味や旅行、スポーツなどを積極的に楽しむことも可能です。膝痛でお困りの方は是非ご相談下さい。

担当 濱田 賢治

整形外科

田原 尚直(たはらひさなお)副院長・主任整形外科部長

整形外科

日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会認定スポーツ医
臨床研修指導医

濱田 賢治(はまだけんじ)整形外科部長

一般整形

日本整形外科学会専門医
日本整形外科認定スポーツ医
日本人工関節学会認定医

下河邉 久雄 (しもこうべひさお) 副院長・整形外科医長 

肩・肘

日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会スポーツ医
日本整形外科学会リハビリ医
PHICIS Level2
医学博士

樋髙 由久(ひだかよしひさ)

手外科 外傷

日本整形外科学会専門医

沼田 有生(ぬまたゆうせい)

整形外科一般

日本整形外科学会 専門医

立花 悠(たちばなゆう)

一般整形外科


長尾 俊二郎(ながおしゅんじろう)

整形外科一般


田原 健太郎(たはらけんたろう)

一般整形外科


柿添 瑞貴(かきぞえみずき)

整形外科一般


大茂 壽久(おおしげとしひさ) 非常勤

整形外科

日本整形外科学会専門医
日本手外科学会専門医

古子 剛(ふるこつよし)非常勤

肩・膝・スポーツ・外傷(運動器)

日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会認定スポーツ医
日本DMAT隊員
日本スポーツ協会公認スポーツドクター
NPO法人オーソティックスソサエティー認定フットケアトレーナー
SFMA Level 1

迫田 真輔(さこだしんすけ)非常勤

スポーツ整形外科

日本体育協会公認スポーツドクター

西村 春来(にしむらはるき)非常勤

スポーツ整形・股関節外科

日本整形外科学会専門医
医学博士

松永 慶(まつながけい)非常勤

一般整形外科

日本整形外科学会 専門医

脊椎脊髄外科

清水 建詞(しみずけんじ)脊椎脊髄外科部長

脊椎脊髄外科

日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会脊椎脊髄病医
日本脊椎脊髄学会脊椎脊髄外科指導医
臨床研修指導医

大友 一(おおともはじめ)脊椎脊髄外科部長

脊椎脊髄外科

日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会脊椎脊髄病医
日本整形外科学会運動器リハビリテーション医
日本脊椎脊髄病学会脊椎脊髄外科指導医
日本骨粗鬆症学会認定医

中村 英一郎(なかむらえいいちろう)非常勤

脊椎脊髄外科

日本整形外科学会認定整形外科専門医
日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医
労働衛生コンサルタント